植物観察

エッセイ

『二百十日』を読んで気づいた、植物で季節を読む感覚|夏目漱石と阿蘇の秋

私ごとだが、2026年は夏目漱石の本を読むことを目標にしている。その中で読んだ『二百十日』は、熊本県阿蘇を舞台にした作品だ。読んでいて、自分自身の変化に驚いたことがある。以前の自分は、小説に植物の名前が出てきても、ほとんど読み流していた。け...
庭園・公園・植物園

GWの九州で出会った藤の花|佐賀・熊本で見た山藤と藤棚の風景

5月の九州を歩いていると、ときどき遠くの山に紫色が浮かんで見えることがあります。近づいてみると、それは木々に絡みながら咲く藤でした。2024年と2026年のGW、佐賀と熊本でいくつもの藤の花に出会いました。整えられた藤棚もあれば、山の中で自...
毎月の植物

初夏に多い白い花たち|似ているようで違う、その現れ方

桜の季節が過ぎると、街の色は一度落ち着き、やがて新緑が広がっていきます。その中で、ふと気づくことがあります。やけに「白い花」が多い。あちらにも、こちらにも。低い場所にも、高い木の上にも。同じように見えて、でもどこか違う白が、街の中に点在して...
庭園・公園・植物園

日本で見てきた植物観察の記録|季節と場所でたどる

日本のいろいろな場所で、植物を見てきました。といっても、何か特別なものを探していたわけではなく、ただその場で目に入ったものを、少しだけ長く見ていただけです。花が咲いているときもあれば、何も起きていないように見える時間もありました。でも、あと...
エッセイ

2026年4月❘松江・出雲の植物観察|不昧公の茶と古事記に触れる旅

旅先で植物を見るとき、その土地の「手つき」が見えてくる。2026年4月、松江市と出雲市を歩いた。神話の舞台として語られることの多い土地だが、実際に目に入ってくるのは、むしろ人の手が長く関わってきた植物の風景だった。まず印象に残ったのは、松の...
毎月の植物

春なのに紅葉?4月に見つけた「赤い葉」の正体

4月の街は、桜の淡いピンクから一気に瑞々しい新緑へと塗り替えられていきます。けれど、そんな中でふと視線を向けると、春なのに、秋かと見まがうような「赤」が目に飛び込んでくることがあります。秋の紅葉(こうよう)とは違う、春にだけ現れる特別な「紅...
庭園・公園・植物園

2024年4月23日|日比谷公園 ~満開のツツジ~

出せていなかった記事がある。それは、2024年4月23日の日比谷公園でのツツジ観察レポートだ。2026年の今ごろから咲き始めるであろう。見つけた9種のツツジ桜が終わってしまったが、ツツジの艶やかな風景が広がる。日比谷公園には30種ほどのツツ...
エッセイ

なぜ目の前の桜に気づかなかったのか

オフィスの前に、大きな桜の木がありました。自動ドアを出ると真正面、10メートルほど先。視界にしっかり入る場所に、立派なソメイヨシノが毎年咲いていたはずです。それでも、10年前の私は、その桜をほとんど認識していませんでした。思い出せるのは、年...
庭園・公園・植物園

2025年3月|新宿御苑の桜の外側にある春

3月の新宿御苑は、どうしても桜に目が向きます。けれど少し視線を外すと、別の春が静かに進んでいました。今回は、桜以外の植物に目を向けて観察してみます。先に咲く樹木の花(上を見る春)黄色の流れサンシュユヤマブキ ハチジョウキブシトサミズキ アブ...
庭園・公園・植物園

ここ5年間の梅の花分析

梅という花が好きになったきっかけは何だったのだろうか。大学卒業後にペン習字を習った時に、「梅見月」という言葉を知ってなんと美しい言葉なんだろうと感動したことを覚えている。それから、寒いだけと思っていた2月が好きになった。「好きとは何なんだろ...