10月末、六本木のサントリー美術館で開催されている「逸翁美術館コレクション 蕪村・呉春と茶の湯の名品」を見に行きました。美術館で好みの作品をじっくり鑑賞したあとは、すぐ近くにある檜町公園へ。公園ではツワブキやホトトギスがあちこちに咲き、木々の葉も少しずつ色づき始めていました。今回は、美術鑑賞とあわせて楽しんだ、10月末の六本木での植物観察を紹介します。
サントリー美術館「逸翁美術館コレクション」
今回訪れたのは、サントリー美術館で開催中の「逸翁美術館コレクション 蕪村・呉春と茶の湯の名品」です。
逸翁美術館は、阪急電鉄や阪急百貨店などの創業者として知られる小林一三の雅号「逸翁」を冠し、1957年に大阪府池田市に設立された美術館です。小林一三が収集した約5,500件のコレクションには、古筆や茶道具、与謝蕪村・呉春の絵画など、幅広い作品が含まれています。
今回の展覧会では、そのコレクションから選ばれた名品を東京で見ることができます。
個人的に楽しみにしていたのは、エミール・ガレの茶入れ。ガレの作品が好きなので、今回の展示で実物を拝見できたのはうれしいことでした。ガラス工芸で知られるガレですが、茶の湯の道具として見ると、また違った魅力があります。

そして、黒織部も好みでした。茶道具には詳しくなくても、形や色、表面の表情に惹かれるものがあります。時代や様式について知ることも面白いですが、まずは自分の好みに素直に反応しながら作品を見るのも、美術館の楽しみ方のひとつだと思います。
展覧会の基本情報
逸翁美術館コレクション 蕪村・呉春と茶の湯の名品
- 会期:2026年9月16日(水)~11月8日(日)
- 会場:サントリー美術館(東京ミッドタウン ガレリア3階)
- 開館時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで)
- 休館日:火曜日(11月3日は18:00まで開館)
- 入館料:一般1,700円、大学生1,200円、高校生1,000円、中学生以下無料
- 最終入館:閉館30分前まで
※会期中は作品保護のため展示替えがあります。見たい作品がある場合は、公式サイトの出品作品リストで展示期間を確認してから訪れるのがおすすめです。
公式サイト:サントリー美術館「逸翁美術館コレクション」
檜町公園で植物観察
美術館を出たあとは、東京ミッドタウンのすぐ隣にある檜町公園へ。六本木の高層ビルに囲まれた場所ですが、園内には池や木々があり、季節の植物を観察できます。
10月末の園内では、ツワブキとホトトギスがあちこちで見られました。
あちこちで咲くツワブキとホトトギス
ツワブキは、濃い緑色の丸みを帯びた葉と、黄色い花が特徴の植物です。秋から冬にかけて花を咲かせ、日陰でも育つため、庭園や公園でもよく見かけます。

ホトトギスも、秋を感じさせる花のひとつ。花びらに入る斑点模様が特徴的で、近くで見ると独特の造形が目を引きます。檜町公園では、ツワブキとともに園内のあちこちで見つけることができました。

少しずつ色づき始めた木々
花だけでなく、木々の葉にも秋の変化が見られました。
イロハモミジは、緑色の葉の中に少しずつ色づいた葉が混じり始めていました。紅葉の盛りにはまだ早いものの、これから色が変わっていく途中の姿も面白いものです。

ドウダンツツジも、葉の一部が色づき始めていました。春には小さな白い花を咲かせるドウダンツツジですが、秋には紅葉も楽しめます。花の時期だけでなく、葉の変化を追いかけると、同じ植物でも季節ごとに違う表情に出会えます。

ガマズミの赤い実
園内では、ガマズミの実も観察できました。秋に赤く熟す実は、緑の葉や周囲の景色の中でよく目立ちます。

秋の植物観察では、花が少なくなってくる一方で、木の実が見つけやすくなります。以前紹介した秋の赤い実の記事でも、さまざまな植物の実を取り上げています。花だけでなく、実の色や形にも注目して歩いてみると、秋の公園での楽しみが増えます。
美術館のあとに、公園で季節を探す
今回はサントリー美術館で逸翁のコレクションを鑑賞し、そのあと檜町公園で植物を観察しました。
エミール・ガレの茶入れや黒織部に惹かれた美術鑑賞と、ツワブキやホトトギス、色づき始めた木々を眺める植物観察。ジャンルは違いますが、どちらも自分の好みに気づいたり、普段見過ごしているものに目を向けたりする時間だったように思います。

六本木という都会の真ん中でも、少し歩けば秋の植物に出会えます。美術館を訪れた際には、ぜひ檜町公園にも足を延ばしてみてください。



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