秋の実を色で見る|紫・茶・黄色・緑・黒の木の実図鑑

庭園・公園・植物園

秋の植物観察で、意外と目に留まるのが木々に実る実です。

以前、秋の赤い実をまとめた記事を書きました。
秋の赤い実Ⅰ|サネカズラ、ゴンズイ、イイギリなど15種類

この記事は、ありがたいことにブログの中でもよく読まれる記事になりました。身近な樹木を観察していると、赤い実が思いのほかたくさんあることに気づきます。その後、さらに植物観察を続ける中で、赤い実を追加した記事も書きました。

秋の赤い実たちⅡ|ヤマボウシ・ザクロ・アオハダ・ウメモドキ

赤い実を探している人が多いのなら、赤以外の実にも興味を持ってもらえるかもしれない。そんなきっかけから、今回は秋の実を色で分けてみることにしました。

紫色、茶色、黄色、緑色、黒色。こうして並べてみると、秋の実は赤だけではないことが分かります。

紫色の実

ムラサキシキブ

秋になると、枝に紫色の小さな実をつけるムラサキシキブ。名前にも表れているとおり、その美しい紫色が印象的な植物です。葉の色が変わり始める季節に、紫色の実を見つけると、秋が深まってきたことを感じます。

コムラサキ

ムラサキシキブとよく似ていますが、コムラサキは小さな実がまとまってつくのが特徴です。庭園や公園の植栽でもよく見かけます。名前も姿も似ている二つの植物。実のつき方を比べながら観察するのも面白いですね。

サワフタギ

サワフタギの実は、青みを帯びた色が特徴です。紫色の実と並べると、青から紫へと続く色の幅を楽しめます。

秋の実というと赤や黄色などの暖色系を想像しがちですが、こうした涼しげな色の実もあります。

茶色の実

どんぐり

秋の実と聞いて、どんぐりを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

どんぐりは、ブナ科の樹木にできる果実の総称です。クヌギやコナラ、マテバシイなど、種類によって形や大きさ、殻斗(帽子のような部分)の形が異なります。

地面に落ちたどんぐりを拾って比べてみると、同じ「どんぐり」でも違いがあることに気づきます。

トチノミ

トチノキの実は、大きく丸みのある姿が特徴です。果実が熟すと殻が割れ、中からつやのある種子が現れます。どんぐりよりも大きく、存在感のある実です。

モミジバフウ

モミジバフウは、丸い球形の果実をつけます。表面には突起が並び、ほかの木の実とは少し違った姿をしています。

秋の紅葉が注目される樹木ですが、実の形にも個性があります。葉だけでなく、実にも目を向けてみたい植物です。

フジ (写真探索中)

春に美しい花を咲かせるフジ。花の時期が終わると、細長いさや状の果実ができます。秋には茶色く熟した果実が見られ、春の花とは異なる姿を楽しめます。

 

ネムノキ (写真探索中)

ネムノキも、細長いさや状の果実をつけます。花の印象が強い植物ですが、秋には果実にも注目してみたいところです。花が終わった後も、植物の季節は続いています。

 

ハゼノキ

ハゼノキは、秋の紅葉が美しい樹木です。果実は小さく、まとまってつきます。

葉の赤や黄色に目を奪われがちですが、実の色やつき方を観察してみるのもおすすめです。なお、ハゼノキはかぶれの原因になることがあるため、むやみに触れないようにしましょう。

黄色の実

ムクロジ

ムクロジの果実は、熟すと黄色っぽい色になります。果皮にはサポニンが含まれ、かつては石けんのように利用されてきました。

実を見つけたら、色や形だけでなく、昔の暮らしの中でどのように利用されていたのかを調べてみるのも面白そうです。

センダン

センダンは、秋から冬にかけて黄色い実が目立つ樹木です。葉が落ちた後も実が枝に残ることがあり、季節の移り変わりを感じさせます。

初夏には淡い紫色の花を咲かせるセンダン。花の季節に見た木を、秋にも訪れてみたくなります。

マルバチシャノキ

マルバチシャノキも、黄色い果実をつける樹木です。

紫色や茶色の実とは違い、明るい色が印象に残ります。実の色を手がかりに植物を探すと、普段は通り過ぎてしまう木にも目が向くようになります。

緑色の実

エゴノキ

エゴノキは、春に白い花をたくさん咲かせる樹木です。花が終わると果実ができ、熟すにつれて色が変化します。

植物の実は、必ずしも色鮮やかである必要はありません。葉の間に隠れるようについた実や、熟す前の緑色の実にも、その時期ならではの姿があります。

花が咲いていない時期にも木を見てみると、植物観察の楽しみが広がります。

黒い実・黒い種子

ヤマブキ

春に黄色い花を咲かせるヤマブキ。花の印象が強い植物ですが、花が終わった後には果実ができます。

秋の実を観察するときは、花が咲いている時期とは違う姿にも目を向けてみたいものです。

シャリンバイ

 

赤い実だけではない、秋の実の楽しみ

今回は、秋に見られる実を色ごとにまとめてみました。

以前の記事では赤い実に注目しましたが、色を変えて探してみると、また違った植物の姿が見えてきます。

紫色の実、木々に溶け込むような茶色の実、明るい黄色の実。そして、緑色の実や、果実が裂けて黒い種子が現れるもの。

同じ秋の実でも、色や形、熟し方はさまざまです。

赤い実を探すことから始まった植物観察が、ほかの色や形にも広がっていく。そんな楽しみ方もあるのだと思います。

秋の散歩では、ぜひ足元や枝先にも目を向けてみてください。これまで気づかなかった実に出会えるかもしれません。

赤い実については、こちらの記事でも紹介しています。

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