大きい葉っぱのホオノキとトチノキ

毎月の植物

こんにちは。
このブログにはよく出てくると思いますが、私の大好きなホオノキとトチノキについてもう少し深堀したいと思います。

今後秋が深まるにつれ、大きな葉っぱに出くわすでしょう。その時にホオノキかトチノキかどちらかの可能性があります。そんな際に役立つ記事となっております。

(ホオノキとタイサンボクの違いについてはこちらの記事をご覧ください。)

基本情報

写真だと分かりにくいかもしれませんが、ホオノキは葉の周りはぎざぎざしていません。(全縁ぜんえん)ホオノキの花はお皿としても使われていましたし、朴葉餅としても現在も使用されています。

トチノキはぎざぎざしています。(鋸歯きょし)

これが一番の見分け方のポイントです。ただ、大木のため、なかなか葉のぎざぎざが確認しにくいことも良くあります。その場合は落ち葉を探しましょう。春でもたいてい落ちています。

また、写真を見て分かるように葉が花のようにつきます。両方大木に育つので、新緑の季節などは上を見上げると美しいグリーンの大きな花が咲いているようで美しいです。

 

 

ホオノキは5~6月に大きな大輪の白い花を咲かせ、ホオノキも同じ時期に円錐型の花を咲かせます。

実は全く形状が異なります。
ホオノキは大きな花から一つ、ごつごつした実です。モクレン科のため、ハクモクレンやコブシなどのちょっと不気味な実に近いとも言えます。赤黒くなっていきます。

一方でトチノキの実は橡餅としてなど食用にもされています。

樹形

 

歴史

ホオノキは正倉院にある書物や『延喜式』にも記載があるようで、少なくとも奈良時代からは使われているようです。

トチノキは縄文時代から日本列島にあったようで、すでに食されていたようです。

参考文献
『有職植物図鑑』
『歴史を勧めた植物の姿』

 

どこで見られるか

・新宿御苑 @新宿

母と子の森内でトチノキ、広場にはホオノキが見られます。

・国立科学博物館付属自然教育園 @目黒・白金

ホオノキがあった記憶が。

・奥入瀬渓谷 @青森県

両方、いたるところに見られます。

・ヒゴタイ公園 @熊本県

両方、点在しています。

最後に

植物に興味を持ってから割とすぐに気になったのがこの二種でした。
いかんせん、葉が大きいので目に付くのです。最初は鋸歯の有無は分かっていてもどちらがどちらか分かりませんし、花も高いところに咲くのでなかなか見ることが出来ずにいました。
しかし、様々なところに植物観察しにいくと、あるわあるわ。
新緑の季節は、葉が光に透け、美しい緑の花のよう。初夏になると花が咲きだし、盛夏・秋になると実が落ちだします。更に冬に近づくと大きな葉がたくさん落ちてきます。そして寒い寒い冬には冬芽がでてくるのです。
ホオノキの冬芽はとても力強く紫がかっており、カッコいいです。そのうち紹介できるかと思います。

 

 おまけ。トチノキの葉の影。

 

 

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