「大きな花(タイサンボクとホオノキ)」と「大きな葉(ホオノキとトチノキ)」の記事を公開してから、多くの方に読んでいただいています。
これらの記事では、タイサンボクやホオノキの花、トチノキやホオノキの葉をご紹介しました。
その流れを受けて、今回は 「大きな葉シリーズ」の新しい仲間、アオギリ を取り上げたいと思います。
初秋の公園や街路で見られるアオギリは、掌を広げたような大きな葉と、独特な実の姿がとても印象的です。
アオギリとは
アオギリ(青桐、学名:Firmiana simplex)は、アオイ科アオギリ属の落葉高木です。中国原産で、日本では庭園や公園、街路樹として植えられています。高さは10mを超えることもあり、真っすぐに伸びる樹形が特徴です。
アオギリの葉の特徴
アオギリの葉は手のひらを広げたような掌状で、20〜30cmに達することもあります。光に透かすと葉脈が美しく浮かび上がり、夏から初秋にかけての木陰はとても涼やかです。
ホオノキのように一枚の大きな葉ではなく、放射状に広がるシルエットが印象的で、写真に収めると存在感があります。
花と実
花は初夏に小さな黄緑色の花を咲かせますが、遠目にはあまり目立ちません。
むしろ秋に観察して楽しいのは「実」です。翼のように広がった袋果がに開き、その中に黒い種子を宿しています。独特の形は観察や撮影のよい題材になります。
25年9月に観察した実です↓
幹と樹形
アオギリは真っすぐに伸びる幹と、空に向かって広がる枝ぶりが特徴です。樹皮は比較的滑らかで、他の落葉樹と比べて明るい印象を受けます。
公園などでは大木となり、夏には心地よい木陰をつくってくれます。
季節ごとの楽しみ方
9月はアオギリの実が目立つ季節です。翼果が風に揺れる姿は、夏の名残と秋の訪れを感じさせます。
葉は晩秋にかけて黄葉し、やがて落ちていきます。冬には枝ぶりや樹皮を観察でき、四季を通じて楽しめる木です。
写真:奥の高い木がアオギリで、黄葉したまま残っていて赤とのコントラストが美しいです。
観察と撮影のヒント
- 大きな葉は人の手や顔と並べて写真にすると、そのスケール感が伝わります。
- 葉を光に透かして撮影すると、葉脈が美しく浮かび上がります。
- 翼果の独特な形は、空を背景に撮るとシルエットが映えます。
まとめ
アオギリは、「大きな花」「大きな葉」の流れで楽しめる、存在感のある樹木です。
9月の植物観察にはぴったりの題材ですので、ぜひ身近な公園や街路で探してみてください。
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