「藤原氏にゆかりのある神社だから、藤が有名」と聞いて、やってきました。
春日大社の藤の花とは?(簡単な由来と文化的背景)
奈良を代表する神社・春日大社では、毎年4月中旬から5月上旬にかけて、美しい藤の花が境内を彩ります。特に「砂ずりの藤」と呼ばれる樹齢800年とも言われる藤は、房が長く地面に届くほどに垂れ下がる姿で知られ、まさに春日大社を象徴する花のひとつです。
藤は、春日大社を創建した藤原氏の“藤”にも通じることから、古くから神聖視され、社家の紋にも多く使われてきました。平安時代にはすでに、藤の花と春日詣(春日神を訪ねる信仰行事)は深く結びついており、貴族たちが花の時期に参拝する様子が『枕草子』や和歌にも見られます。
藤についてもっと知りたい方はこちら。
2025年5月6日の観察記録(写真付き)
天候は生憎の小雨の午後3時ころ、春日大社の萬葉植物園の奥にある藤園に訪れると、シロフジがお出迎え、目の前がパッと明るくなり、いい香りに包まれました。
もう藤の見ごろは終わったといった雰囲気の中、観光客も少なく、静かでした。ただ、物事には走りがあり、盛りがあり、名残があります。盛りが終わったとも言えますが、藤の季節が終わるのだという名残惜しい気持ちを引き出してくれる素晴らしい状態とも言えます。
シロフジは満開 (園内いたるところで見受けられる)
口紅藤も満開 (数は少ない)
九寸 盛りは過ぎている
下手すると1mくらい藤の花ではないかと思わせるほど長い藤です。
八重黒龍 盛りを少しすぎた
八重の藤は初めて拝見したので、とても感動しました。
麝香藤 終わりかけ
木によっては終わっていたり、まだ咲いていたりしました。
見どころは一杯
藤園、この時期でも大変楽しめました。
個人的には、アヤメやカキツバタと藤が伊勢物語の八橋の世界のようで気に入りました。
その他
イチハツもしっかりと観察できました。
来年の訪問に向けて(まとめ)
藤の盛りは年々早まっているようです。その年年の様子を確認しつつ、来年2026年以降は4月の終わりから5月3日までに予定するのがいいかもしれません。
JRや近鉄の奈良駅からは15分以上歩く必要がありますし、石畳で歩きにくいところもありますので、靴も注意したいところです。
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