【6月の新宿御苑】花と実の植物観察記録|タイサンボク・ハス・クチナシ・ヤマモモほか約30種を写真付きで紹介

庭園・公園・植物園

6月24日(火)、新宿御苑では雨の合間に、多種多様な植物が次々に花を咲かせていました。
タイサンボクの大輪の花が空に向かって咲き誇り、クチナシの甘い香りが足元から立ちのぼります。
ユリノキやモッコク、ザクロ、ノウゼンカズラなど、花と実が織りなす色彩豊かな風景に、思わず足を止めて見入ってしまいました。

今回は、そんな6月の新宿御苑で出会った約30種類の植物たちの姿を、写真とともにご紹介します。

花を楽しんだ植物たち

木に咲く花 9種

タイサンボク(泰山木)

ほのかな香りとともに、濃い緑の葉の中に純白の大きな花が咲きます。
タイサンボクはいたるところで見られます。

最後の写真は、少し明度を下げてコントラストを強調してみました。こんな柄の着物かワンピースが欲しいです。

クチナシ

雨あがりで湿度があったからか、まさに芳香でした。吸えるだけ吸ってきました笑
意外にも公園などに植えてあるので、是非見つけてみてください。
甘~い香りがします。

ノウゼンカズラ

温室の前の池のほとりにあります。こちらも普段の生活でも見受けられるのではないでしょうか。

モッコク

雄しべかめしべが黄色かオレンジで、小さくてカワイイ花が鈴なりでした。
こちらもよく見かけますね。

キョウチクトウ

夏の花ですねぇ。サルスベリと同じように花期が長いように思います。
白やピンク、赤もあります。

柘榴(ザクロ)

中の池の柵から離れたところにあるので、見つけにくいかもしれませんが、しっかり咲いていました。

リョウブ

アジサイ

 草花系の花 7種

ギボウシ

イングリッシュガーデンのようなところでも見受けられ、不思議だったのですが、シーボルトが持ち帰り交配が進み、海外で人気になったようです。
因みに蕾が擬宝珠(ぎぼし)(玉ねぎのような形の橋の欄干についているもの)に似ているから、この名前が付けられたとのこと。落語の擬宝珠も好きなので、親近感が湧きます。

ハンゲショウ

母と子の森で観察できました。
雨上がりの日だったこともあって、一番いいときに観察できたような気がします。まさに初夏ですね。2025年の七十二節季の半夏生は7月1日ですね。梅雨の終わりがやってくるとのこと。。。

ヤブミョウガ

まだ咲き始めのヤブミョウガ。

キキョウ

秋の七草のひとつと言われるキキョウ。
暑い日に見ると、なぜ涼しく感じるのでしょうか。爽やかな大好きな花です。
源頼朝に仕えた土岐光衡がキキョウの花を兜に挿して戦をした際、大勝利をおさめたことから、家紋として桔梗紋が誕生したのだとか。加藤清正も桔梗紋だったんですね。

ハナショウブ

ショウブではなく、ハナショウブです。
肥後六花の中に、ハナショウブが含まれています。
気になるかたはこちらから。

ユリズイセン

バラ

4割くらい咲いていました。バラ園に近づくにつれ、バラの香りに包まれ、肌がきれいになったような気がします。

イントゥリーグ、リリーマルレーン、アイスバーグ

プリンセスアイコ、ラバグルート、プレイガール

プリンセスドゥモナコ、イングリッドバーグマン

 

水辺の花 1種

ハス

1億四千万年前にはすでに地球上に存在していたといわれるハス。泥の中から優雅に咲き誇るため、仏教では理想の在り方とされています。仏像様の台にハスが表現されてますものね。
葉っぱが大きいのが驚きです。

*大賀ハスの旅をしたいですね。
佐賀の吉野ケ里遺跡、熊本の古代ハス園など。

実を楽しんだ植物たち

 木の実・果実 15種

ハンカチノキ

ユリノキ

みんな大好きユリノキの実が成っていました。
ユリノキの一年の変化はこちらから

ラクウショウ

メタセコイヤはまだ実がついておらず、図鑑での実の時期は10月からと一緒だったのになぜでしょうか。

カジノキ

白妙の衣を作っていた樹木です。詳しくはこちら

エノキ

アブラチャン

今回一番感動したのが、こちら。初めて認識しました!1センチ以上ある、結構大きな実なんですね。これで油をとっていたとのことなので割ってみましたが、ゼリーのようなものが出てきました。
実際は、干したり炒ったり撹拌して絞るようで、想像と違いました。

 

ミズキ

オニグルミ

コブシ

イロハモミジ

イチョウ

サンシュユ

ホオノキ

ヤマモモ

ヒマラヤスギ

香りに包まれて

今回、タイサンボク・クチナシ・バラの香りがいつも以上に強かったように思い、湿度との関係を調べてみました。湿度が高いと、香り分子が空気中にとどまりやすくなり、鼻にも届きやすくなることが分かりました。また、人間の鼻の機能としても嗅上皮(きゅうじょうひ)というところでにおいをキャッチしており、粘膜で覆われているため乾燥を嫌い、潤っている方がにおい分子をしっかりとつかまえられることも分かりました。

植物を好きになって、「雨≠嫌なもの」という意識が減ってきていたのですが、香りの観点でも雨は素晴らしいと思いました。残りの梅雨も楽しみます。

最後に

花が咲き、実がなり、葉が繁る――そのすべての変化が、一つの庭園の中に詰まっていました。季節の移ろいを感じる観察散歩、これからも続けていきたいと思います。

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