三内丸山遺跡と植物

庭園・公園・植物園

三内丸山遺跡に行ってきました。
吉野ケ里遺跡よりも古い縄文時代!三内丸山遺跡の前評判は「何もない」だったのですが、私の中では、「何もない」から想像力が働いたり、自分なりの仮説が生まれたりするのかと思います。
また、教科書で学んだ縄文時代とは違い、食料を確保するためにクリの木を栽培したり、上下関係があったであろうお墓の格差が見られ、いつの時代も格差があったのかと思うと切なくなりました。

吉野ケ里が気になる人はこちらから。

3歳児と吉野ケ里遺跡で歴史と植物について学んでみた
3歳の子供と歴史を学びながら、その当時の植物についても学び、ついでに植物観察もしてみよう! という欲張りな活動をしてい...
三内丸山遺跡について (3歳児と見学したポイント)

特別史跡「三内丸山遺跡」 (pref.aomori.jp) は青森駅から車で15分の所にある縄文時代の遺跡です。現在から5900年~4200年前のものと考えられています。吉野ケ里遺跡で2000年以上前の墳丘墓を見て、ロマンを感じましたが、それ以上ということです。
三連休の日曜日に伺いましたが、混んではいない(というか広いので混むには相当の人数が必要)という感じでした。ボランティアガイドが1時間おきに無料で遺跡内を案内してくれます。勝手に見ても「広い」くらいしか感じられないので、お願いした方がいいと思います。自由な感じで、3歳児はその辺の草や虫と戯れていましたが、それでも問題ない感じでした。
吉野ケ里遺跡は2日ほど必要だと思いましたが、三内丸山遺跡はボランティアガイドと中の展示物等々で満足でしたので半日もあれば十分だと思います。

植物と密接だった縄文時代

三内丸山遺跡で一番有名なものは、「大型堀立柱建物」ではないでしょうか。
6個の大きな柱穴が発掘されました。それぞれにクリの太い柱が残っていたそうです。クリは生育が早く、丈夫だったため使用されていたと考えられています。
現在復元に使用されているのは、残念ながらロシアから輸入したクリの木だそうです。また、3段に組んであったのかも謎とのこと。柱があって何らかの建物であったところまでは分かっていますが、どういったものに使用されているのか等々不明とのこと。竪穴式住居も同様、専門家によって意見が分かれるため、土・茅・樹皮の3種類が復元されています。どれが当時の物だったのでしょう?それとも別の物だった? 面白いですね。

展示物も重要文化財含め、ほとんど写真が撮れて驚きました。
何よりも、「数」が圧倒的でした。これだけたくさん出たら、調べる側も楽しいんじゃないかと思いました。真ん中はポシェットで、現代にもある網代編みという方法で編まれています。日本最古の袋状編み物だそうです。右側は、石ぞく(矢じりとして使用)です。ここまでくるとアートです。

左からニワトコで、この実でお酒を造っていたようです。
真ん中はオニグルミ。クルミですね。
クリもあったのですが、なぜか写真を撮り損ねました。驚いたのが、クリを栽培していたとのことです。計画的に何かを栽培するのは弥生時代からと思っていましたが、縄文時代から栽培は始まっていたようです。国土の7割が森の日本は、もう一度樹木に立ち返り、現在の食糧自給率の低さやストレス社会の課題を解決していくことが出来ると期待を持ってしまいました。
(また、縄文植物園というエリアもありますが、整備できていないということでした。)

 

また、衝撃だったのが、ウルシが当時から活用されていたとのこと。ウルシは中国から来たんじゃないの?という疑問は解決されないままですが、少なくとも縄文時代にはウルシを使用していた事実があったとのこと。

その他

吉野ケ里遺跡は団地を、三内丸山遺跡は野球場を建設予定の中、遺跡が見つかり、建設を中止し、遺跡を残すことを決めたそうです。それぞれ知事の英断があったことを忘れずにいたいと思います。
日本は遺跡だらけとのこと。ホモサピエンスが住みやすい土地だったんでしょうね。

おまけのグルメ
酒肴旬 三ツ石|青森市で旬の海鮮料理が堪能できる料理店
青森県青森市にある「酒肴旬 三ツ石」では、青森県内の食材を使った料理が楽しめるお店です。青森の地酒と郷土料理で楽しいひと時をお過ごしください。

青森駅から徒歩10分ほど。青森の地の物が食べられて、席もゆったりしていてよかったです。
(キノコ嫌いの私は、貝焼にキノコ多数が入っていたのが悲しかったです。)
美味しかったので、写真を撮り忘れ、ニンニクだけ・・・これ、ずっと食べられるおいしさ・・・翌日はより元気だった気がします。

最後に

奥入瀬、三内丸山に7月に行きましたが、関東からすると、「涼しい」。
それが感動的でした。野外活動も苦になりません。

弥生時代・縄文時代の遺跡を巡っていますが、どんどんのめり込みそうです。
自分の先祖のことで、且つ、興味のある樹木がより活用されているからです。どんどん新しいものに取って代わられてきましたが、実は機能が落ちているものもあるのではないでしょうか。
科学は素晴らしいです。こういったブログを書けるのも科学のお陰だし、エアコンの涼しさを享受するのも。
だけれど、短期目線ではなく長期目線で考えたとき、また機能をもっと俯瞰してみたときに、失われたものがないか、本当にいいものなのか、弥生時代・縄文時代と比較するのもいい思考実験になると思います。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました