2024年6月18日朝刊の文化面に「藤原定家、気迫の古今集読解」の記事が掲載されていました。
古今伝授にていては天皇家や公家に受け継がれた御所伝授が有名だ。口伝とともに、重要な秘事を切り紙に記すことで知られる。例えば「三木三鳥」という秘事。三木とは古今集の3首にある「をがたまの木」「めどにけづり花」「かはなぐさ」の3つの植物であり、これを三種の神器や正直、自費、征伐という理念に当てはめるといった解釈がなされた。
ということで、三木について調べてみました。
をがたまの木
431「み吉野の 吉野の滝に 浮かび出づる 泡をか玉の 消ゆと見つらむ」(紀友則)
モクレン科の常緑の木です。
東御苑にも植えてある木で、実が特徴的です。
めどにけづり花
メドハギに付けた削り花と出てきます。
メドハギとは、マメ科の低木状多年草。各地の原野に生える。高さ〇・五~一メートル。葉は三出複葉で密に互生する。小葉は線状くさび形で長さ一~二・五センチメートル。夏から秋にかけて、葉腋に小さな蝶形の花をつける。
削り花とは木材で作った造花のことであることも分かりました。
生花ではなく、造花がなぜ三木なのか分かりませんが、素直に読み解けばそうなります。
かはなぐさ
河骨(こうほね)というスイレン科の多年草を指すようです。
河骨は、科学博物館付属自然教育園(目黒)にてよく観察していた植物です。水の中にあり、茎が骨のように見えることから河の骨と名付けられたと教えてもらいました。
さいごに
植物の名前を知っていく楽しみが、古今伝授の三木三鳥の三木の理解にもつながることが分かり、さらに楽しくなりました。過去の日本人と樹木を通して繋がる気がします。
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