7月の奥入瀬渓流 ~樹木偏~

庭園・公園・植物園

こんにちは。先週、青森県の奥入瀬渓流と十和田湖に行ってまいりました。
7月でも涼しく、マイナスイオンであふれ、目をどこに向けても癒される空間でした。
奥入瀬に行かれる前に、この記事を読んでいただければもっと樹木観察が楽しくなると思います。
樹木に興味ない方も、こんな木があるということを知って奥入瀬に行くだけでも新しい発見があると思います。今後、奥入瀬の野草・子連れポイント等の記事も出していきますのでお楽しみに。

奥入瀬渓流とは

青森県の十和田湖畔から約14km続く美しい渓流です。
並行して遊歩道・車道が通っており、ところどころに駐車スペースもあるので車をつかっても散策がしやすいです。
場所は、車で八戸駅から1時間強、青森駅からは1時間半です。

観察できた植物

0.ブナ
今回の目的のブナは多数観察できました。ブナの幹は模様だと思っていたのですが、「地衣類」がついている模様だと聞いて驚きました。ブナは鋸歯の間に葉脈がくるので葉っぱで見分けることが出来ます。(ぎざぎざの谷のところに葉脈がくる)

1.サワグルミとオニグルミ
サワグルミは実をはっきりと見ることが出来ます。オニグルミはサワグルミよりも少し葉が大きく葉先が丸みを帯びているように感じました。

2.トチノキとホオノキ
トチの実はたくさん見られましたが、なかなか本体は写真に収められませんでした。双眼鏡で見るとたわわに実り始めたトチの実が多数観察できました。
ホオノキはいたるところで見ることが出来、熟す前の実も拾うことが出来ました。
両方大きな葉で花のように葉をつけますが、鋸歯の有無や実(鋸歯ありがトチノキ)で見分けることが出来ます。
東京ではこの2種を多数観察できるところはないのでわくわくしました。葉が大きいと好きになっちゃいます。

  

3.ドロノキとアサダ

初めて知ったこの2種の木。これから観察するにはいいシーズンです。

4.カエデ類

イロハモミジはほぼなく、イタヤカエデやヤマモミジ、ハウチカエデなどが多数観察できました。紅葉の時期、いかに美しいか想像できます。かなり大きな分裂した葉があったのですが、ハリギリでした。いろんなカエデ類を探すと楽しいと思います。

みどころ

苔。苔散歩ツアー(1時間半)があるので、時間がある方はぜひ。全く興味がなかったのですが、奥入瀬に入ると、素人目にも様々な苔が観察できるので面白いと思います。

 

紅葉の季節までは、落葉樹で構成されている光が透過する明るい美しい緑を楽しめます。
または、大きな岩の上に生えた樹木たち。華道は自然を模したものだと感じられます。
自然の迫力、作為のない美しさに目を奪われます。
また、それぞれ名所があり、石ヶ戸や阿修羅の流れなどは自然を実感できることでしょう。

 

岩の上に立つ桂の木。それだけの年月が経ったのでしょうか。
人の人生は一瞬であること思わされます。

最後に

九州で生まれるとなかなか東北の文化や情報に接する機会はありません。
阿蘇や菊池渓谷、高千穂などで満足してしまいます。しかし、東北と九州は緯度が全く違い、気候も違います。樹木も違うのです。それを体感できるいい機会になりました。
どちらも優劣なく、国立公園等にふさわしい日本の宝の一つだと思います。

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